入れ歯のお悩み

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入れ歯(義歯:ぎし)の制作・調整

訪問歯科での入れ歯の治療のエピソードをご紹介します。

痛くて合わない入れ歯をしばらく使っていなかった

しょうがないので、おかゆなどしか食べていなかったそうです。
合う入れ歯を入れたらこんなことが起きたそうです。
「大好きだったお肉が食べられるようになった」
「常食(じょうしょく:普通食)が食べられるようになって、気力と体力が出て寝たきりだった人が歩くリハビリを始めた」
噛むことで脳への血流が促され、脳が活性化します。
さらに、普通食は流動食よりも栄養が吸収されやすいというメリットもあります。

金属の引っ掛かりの部分が気になる

「見た目が気になって、外出する気にならない」
とてもよく受ける相談です。
お孫さんの結婚式に向けて、歯科医師と相談し目立たない素材の入れ歯に作り替えました。

訪問歯科の治療の約9割が入れ歯に関する治療です。
上記のように「痛い」などの症状がないことでも訪問診療に伺います。
我慢しなくていいのです。
訪問歯科でも入れ歯(義歯)の作成・調整が外来と同じようにできます。

その進め方をご紹介します。

入れ歯の作成5つのステップ

入れ歯ができるまでの作成工程は、主に5つあります。
その後に、調整が始まります。

1.簡単な型を採る

残っている歯と歯肉の状態を診ます。
簡単な型を採って、患者さん専用のトレーを作成します。

2.精密な型を採る

上下に分けて精密な型を採ります。
型を採る時は、鼻から息をゆっくり吸うと楽に型を採ることができます。

3.咬み合わせを採る

咬み合わせ部・高さ・位置を決め、しっかりと咬める入れ歯を作ります 。

4.試適(してき)

歯のサイズや並び方等、最終的にチェックをします。

5.完成(装着)

新しい入れ歯は、すぐうまく噛めることもありますが、噛めないこともあります。
新しい靴(くつ)に似て、靴ずれしてしまうことがあります。
その場合は、合うように調整します。

6.調整

歯ぐきの痛いところや、噛み合わせを調整します。
平均で慣れるまで、4~6回程度かかります。

7.定期的な調整

引っかかりの部分が金具の場合、何度も取り外しをするとどんどんゆるくなります。

また、靴を長く履くといたむように、入れ歯も擦れてきます。
プラスチック製の入れ歯は、噛む力によって擦れます。
噛みグセで片側が擦れると、違和感が出て、痛くなります。

そのため、定期的な調整が必須となります。

また、アゴの骨の状態などお口の中も変化します。

他のお口の状態も併せて診ますので、気兼ねなく定期的な調整に訪問歯科をご利用ください。

入れ歯の扱いの注意事項

「初めて入れ歯を入れるけど、どう扱えばいいのかしら?」
下記のことに気をつけてください。

●落とさない(破損の原因になります)
●曲げない
●削らない
●熱湯に入れない(変形の原因になります)
●乾燥させない(変形の原因になります)
●常に清潔にする

入れ歯のお手入れのコツ

入れ歯も自分の歯と同じように汚れがつきます。
食後は、入れ歯を外して必ず掃除してください。
総入れ歯は、歯ぐきの安静と口内炎の予防のため寝るときは必ず入れ歯を外し、水の中に入れて保管してください。

入れ歯(義歯)の種類

部分入れ歯(partial dentures)

部分入れ歯は、何本かの歯が失われてしまった場合に作成します。
床(しょう)という土台にバネと人工歯で支えとなる歯を取り付けます。
形はお口と歯の状態で決まります。

総入れ歯(full dentures)

歯が1本も無い場合に、総入れ歯を使用します。
床の上に人工歯を並べた仕組みのものです。
支える歯が無いため、調整に時間がかかります。